南極へ行ってきました!


ぷらっと南極にでも行ってみませんか?
感動の世界が待っています。

南極ツアーに参加してきましたので、レポートいたします。
(情報は2005年1月現在のものです)


更新履歴

  • これから行かれる方の為に速報版を開設 (2005/02/02)
  • レイアウト変更及びアドバイス追加 (2005/02/10)
  • 写真追加。誤字脱字訂正。リンク先追加 (2005/03/13)
  • 文面修正。本年度の情報を加えて少し修正(2005/08/17)
  • 1年経過しましたので、写真集を公開(2006/03/23)

そもそも南極って観光でいける所なのか?

南極といえども広く、内陸は観光で簡単に行けるような場所ではありませんが、南極の沿岸付近で
あれば、夏季(日本でいう冬季)に限り行くことができます。

南極への交通手段ですが、上空観光だけならオーストラリアから飛行機の観光フライトで、上陸観光
の場合、日帰りもしくは1泊程度ならチリから飛行機で南極エリアの島までの観光ツアーで、それ以外は
アルゼンチン南端のウシュアイア、オーストラリアのタスマニア、ニュージーランドなどから南極観光の
クルーズ船が出ているのでそれに乗ることになります。
ちなみに観光クルーズになると最低でも8泊9日くらい「クルーズだけで」必要になり、クルーズの出発・
到着地と日本との往復を考えるとトータルで2週間程度の旅行になってしまいます。ちなみに、もっと
時間に余裕のある方でしたらアルゼンチン発のオーストラリア着など、1ヶ月くらいのクルーズもあります。
宿泊場所は南極にはホテルといったものはありませんので、基本的に船の中になります(ツアーに
よってはどこかの国の基地で宿泊するものもあります)

なお、日本の昭和基地やみずほ基地、南極点などは通常ではいけません。
(というか、行く交通手段がありません)。南極観測隊や何かの取材等で
南極観測船とかに乗せてもらうか、時々催行される飛行機で行く南極点ツアー
(500万円くらいかかるようです)に参加するしかないと思います。

観光で南極に行く場合、最低でも以下のような”勇気”が必要になります(笑)

  • 2週間以上の休暇を取得すること。
  • 総額で100万円くらいのお金を使うこと。(ツアーや手配の仕方、クルーズ船のランクにより
    60万円〜140万円くらいまで幅があります。南極半周コースやビジネスクラスを使用する
    コースになると200万円くらいになります)
  • 南極大陸と南米大陸やオセアニア大陸の間の海峡は非常に波が高く、比較的近い南米大陸
    から行く場合でも丸1日半は大揺れの船にずっと乗ること。
    (人によりますが多かれ少なかれ船酔いする人が多い)
  • 片道まるまる3日、往復で6日間もただ単純に行くだけで時間がかかる事に耐えること。
    (一番一般的な南米アルゼンチンから南極に入る場合、片道で、飛行機乗ってる時間だけで
     30時間、さらに船で36時間、プラス乗り継ぎ時間がかかる)

南極に行く手続き

南極条約等の取り決めがありますので、環境省で所定の手続きが必要です。
私の場合、アメリカで環境保護確認が取れているアメリカの会社が
運行するクルーズ船に乗りましたので、予め届け出用紙を提出いたしました。


写真: 提出した用紙

南極へ行く手続きの詳細は環境省のページを参照してください。
http://www.env.go.jp/nature/nankyoku/kankyohogo/kankyou_hogo/tetsuzuki/tetsuzuki.html


今回参加したツアー

とりあえず、上空のみの観光で陸に行かないのや、チリ発の気象条件によって飛べるか
飛べないか分からない飛行機のツアーでは辛いので、一般的な南米アルゼンチンから
南極に入るツアーを選択することにした。

いつもだと自分で全部手配をかけるが、今回は次のような理由で
日本発着の完全パッケージツアーという選択をした。

  • 目的地が南極という特殊な場所である
  • 大型船から小型船に乗換え、順番に上陸などの作業があるクルーズが全て英語で一人で
    一週間以上も続くとさすがに辛い
    (詳細の指示や手続き、変更事項が多数あり、船内放送の聞きづらい英語を正確に理解
    しないとおいていかれてしまう・・・ガラパゴス諸島に行ったときのクルーズで実感)
  • 今回ばかりは多額のお金と無理した休暇を取得しているので何かの手配ミスで行けなく
    なると痛すぎるという保険
  • 結局飛行機以外は南極クルーズの現地ツアーに参加するだけなので、だったら、最初から
    ツアーでもそんなに変わらない
  • これが最大の理由ですが、このツアーを申し込む時期に1ヶ月半ほど仕事で海外出張して
    いて、ゆっくり南極旅行の調査・研究・問い合わせをしている時間的な余裕がなかった

そもそも南極に行くパッケージツアーなんかあんのか?

旅行代理店の店頭で滅多に「南極」なんていうパンフレットが置いてあるのは見かけないとは
思いますが、毎年、数社だけ南極へ行くパッケージツアーを出しています。ただ、いかんせん
高額なツアーになりますので、最小催行人数に達しない場合もあるかと思います。

南極ツアーは店頭では見かけないと思いますので、馴染みの旅行会社がある方はそこに問い合わせ
探してもらうか、もしくはインターネットで検索をかけると出てくると思います。私もインターネットで
検索をかけ、そこから数社、パンフレットを請求して検討の上、申し込みをしました。

いつごろ申し込みをする必要があるのか?

南極へのクルーズは世界中で比較的人気があり、各種手続きや各種手配を考えると申し込みは
日本が「夏」のうちにしないといけません。1週間前や1ヶ月前とかではもう、ツアーの申し込みは
とっくに締め切られていて、検索しても出てこないと思います。目安としては半年前くらいかな。
ツアーによってはその半年間の間に何回か添乗員との顔合わせを含めた旅行説明会があったり
します。私の場合、半年前から探し始め、9月の頭に正式に申し込みをしました。

ただし、自分で手配する場合は空きだけあれば、直前でも乗れるとは思います。その代わり、
パッケージツアーではないので、自分で海外の小さな船とかと交渉が必要かと思います。
一か八か船の出発地点まで行ってから探すなんていう勇気がある方がいれば・・・それも
いいかと思いますが、乗れなかった時は辛いです。

なお、これらの南極観光ツアーもクルーズになるので、キャンセル料は高額になります。気になる
場合は、クルーズ特約付きの海外旅行保険やクルーズ保険を掛けておくという手もあります。

今回選択したツアーは・・・

阪急交通社「感動の南極クルーズ14日間」 コード:U721−T
2005年1月8日(土)〜2005年1月21日(金)
クルーズ船: バミューダ船籍のM/V Discovery号
         20186トン、乗客:約400名(南極クルーズ時)

この会社の選択理由は「単に休暇が取りやすい日程とこのツアーの日程が一致した」だけで、
特に特記すべき理由はありません。(南極ツアーは毎日出発とかいうものではないので、
ピンポイントで出発日が限定されます)


日程

日数 日にち 時刻 スケジュール
1/8(土) 17:00 成田空港集合
19:00 成田空港発
ヴァリグブラジル航空RG8837便で米・ロサンゼルスへ
11:40 米・ロサンゼルス着(給油の為、寄港。一度入国)
13:30 米・ロサンゼルス発
<機中泊>
1/9(日) 07:10 ブラジル・サンパウロ着
08:15 ブラジル・サンパウロ発
ヴァリグブラジル航空RG8640便でアルゼンチン・ブエノスアイレスへ
10:00 ブエノスアイレス着
着後、そのままブエノスアイレス市内観光
<シェラトン・ブエノスアイレス泊>
1/10(月) 09:00 ブエノスアイレス発
アルゼンチン航空の国内線チャーターAR1992便でウシュアイアへ
(今回のクルーズ船の会社がチャーターしたもの)
12:40 ウシュアイア着
ディスカバリー号に乗船
<船中泊>
1/11(火) 終日 ウシュアイア観光
20:00 ウシュアイア出港。
南極へ向かう。
<船中泊>
1/12(水) 24時間 ドレーク海峡で大揺れ、船酔い。
<船中泊>


1/13(木)

1/16(日)
終日 6日目の朝に南極到着。
クルージングや上陸など。
9日目の夜に南極出発。
<船中泊>
10 1/17(月) 24時間 再びドレーク海峡で大揺れ、船酔い。
<船中泊>
11 1/18(火) AM ウシュアイア入港。
13:40 ウシュアイア発
アルゼンチン航空の国内線チャーターAR1993便でブエノスアイレスへ
17:00 ブエノスアイレス着
<シェラトン・ブエノスアイレス泊>
12 1/19(水) 午前中 自由行動
18:20 アルゼンチン・ブエノスアイレス発
ヴァリグブラジル航空RG8641便でブラジル・サンパウロへ
21:55 ブラジル・サンパウロ着
<機中泊>
13 1/20(木) 00:50 ブラジル・サンパウロ発
ヴァリグブラジル航空RG8836便で米・ロサンゼルスへ
07:30 米・ロサンゼルス着(給油の為、寄港。一度入国)
09:05 米・ロサンゼルス発
<機中泊>
14 1/21(金) 13:35 成田空港着

料金

基本旅行代金
海側スタンダードAタイプ(部屋が海側に面していて2つの丸窓があり、バスはシャワーのみ。13m2)
\898,000
一人部屋追加代金
(全泊と後泊のブエノスアイレスのホテルと船室の両方とも)
\250,000
成田空港の空港使用料 \2,040
ポートチャージ(寄港税) \29,600
海外出入国税 \6,010
合計 \1,185,650

注1:この他にアルゼンチンの空港使用料US$23と、クルーズ中の船員へのチップ代としてUS$60が別途
   現地で必要になってきます(どちらもVISA/MASTERならクレジットカード払い可でした)

注2:相部屋は不可でしたので一人参加の場合は一人部屋追加料金が必要になります
   (ちなみに、長期間になるので一人部屋にするのをお勧めいたします)

注3:食事は12日目の昼食以外全てついています(飲み物は船中の夕食中の一部を除き有料)

注4:添乗員は同行します(大阪から1名と東京から1名でした)

注5:必要となる持ち物のうち、防寒着と長靴だけはツアー代金に含まれています

注6:クルーズの船室のクラスによって値段は変わります
   上記の海側スタンダードAタイプの代金と比べて以下の額が追加でかかります。

 写真: 海側スタンダードAの部屋
部屋のランク 基本料金
の差額
一人部屋追加料金
の差額
合計の
差額
内側スタンダード(窓なし・バスはシャワーのみ、広さは13m2)

※私はお勧めしません。安いですが部屋から外の景色がまったく
  見えず、昼も夜も分かりません。また、氷山が現れたり綺麗な
  景色が現れたりする周りの状況がまったくつかめず、シャッター
  チャンスを逃しかねません。今回のツアーでも内側にしていた
  人は、寝るとき以外、結局外が見えないので共有スペースの
  ソファーにずーーーと座っていました。ただ、揺れは低い位置の
  しかも船の真ん中にあるので若干少ないと思われます。
−\100,000 −\50,000 −\150,000
海側スタンダードA
(部屋が海側に面していて2つの丸窓があり、バスはシャワーのみ
広さは13m2)

※今回、私が使用した部屋。一人で使用するなら十分の広さ。
  窓も決して大きくないが外が見えていい感じ。部屋から写真も
  とることが出来る。考えようによっては部屋が低い位置にある
  ので海面に近く迫力がある。また、揺れは低い分少し少ない。
  窓を15万で買うと思うと高く感じるが15万の価値あり。
0 0 0
海側スタンダードB
(部屋が海側に面していて2つの角窓があり、バスはシャワーのみ
広さは13m2)

※スタンダードAの窓が角窓になったもの。眺めは良くなります。
  また、基本的に船の階も1階上に設定されていました。一人
  参加の場合、これが乗船できる最高の部屋になります。
  丸窓を角窓にするのに8万かかると考えてください。高いと
  考えるか妥当と考えるかは個々の価値観によると思います。
+\50,000 +\30,000 +\80,000
海側デラックス
(部屋が海側に面していて大きい角窓があり、バスタブ付。21m3)

※新婚旅行や記念旅行等でしたらこちらをお勧めします。また、
  豪華客船のクルーズを想像されている方もこちらがいいかと。
+\200,000 一人使用不可 一人使用
不可
ジュニアスイート
(スイートルームです。大きい角窓にバスタブあり。28m3)

※部屋数が数部屋しかないので本当に早く申し込みが必要です。
  今回のツアーでももう取れなかったという人がいました。
+\450,000 一人使用不可 一人使用
不可

この料金は阪急交通社のこの旅行におけるものです。他の旅行会社やクルーズ会社等に直接申し込まれる場合は
追加料金も変わってきます。また、一人部屋不可もOKになったり、OKなクラスも不可になったりするかと思います。
ひょっとしたら、相部屋もOKになる場合もあるかもしれません(調べてないので分かりません)

オプション料金

以下のオプションを申し込む事ができます
ビジネスクラス利用(成田〜ブエノスアイレスのみ)

※RG(ヴァリグブラジル航空)のビジネスクラスは、私も一度自費で乗ったことがありますが
  あまりお勧めいたしません。JALとかと比べるとかなりレベルが落ちます。ただ、いかん
  せん、アルゼンチンは遠いのでそういう点では座席が広いのには意味はあります。でも
  50万は高すぎるやろ・・・。
\500,000
アルゼンチンタンゴショー \10,000

おすすめ

色々なカードや、団体、協会、連盟などに加入していると良く見かける「パッケージツアー料金3%〜
最大10%割引」などという特典があるかと思います。たかが3%かもしれませんが、今回のような
ツアーの場合、総額で100万円を超えるようなツアーになってしまうため、3%でもそこそこの額に
実はなります。私の場合も、申し込む際にこれを使用し3%値引きが効きました。
大手旅行会社パッケージツアー3%割引 −\34,440

税金や空港使用料には効きませんが、それでも3万5千円近くも割引になりました。
これを使わない手はありません!

ちなみに、私の場合は会社の福利厚生による補助もありまして、さらに7万円ちょっと安く買っています。

参考

このツアーに自分でアメリカのクルーズ会社に申し込んで、完全に自分で手配して参加していた
日本人グループがいました。その人の場合、4人でひと部屋を使用し、直接アルゼンチン最南端
の船に乗る地点まで自分たちで来て、航空料金も含めて60万円くらいで参加できたようです。

南極クルーズ単体を扱っている代理店はOcean Cruise Lines/Orient LinesVoyages of Discovery
日本国内だと、クルーズバケーションなどがあるようです。

また、大型船ではなくロシア等の比較的小型の船を使うツアーでもよければ、日本でも南米を得意とする
旅行会社の何社かで南極クルーズ単体の手配を受け付けています。それを申し込み、航空券を別に手配
して行くと、もうちょっと安くいけるかと思います。ただし、小型船になるので多少揺れが大きくなるのと、
現地・船内ではもちろん全て英語になり、パッケージツアーのようなサポートもない形になります。あと、
どうしても小さい旅行会社になりますので、もし万が一、申し込んでいる途中に旅行会社自身が倒産等
すると行けなくなる等、大きな被害を被る可能性があるというリスクもないわけではありません。


写真集

今回撮った写真の総数: デジカメ・フィルム合わせて約1000枚

 # こんなに1回の旅行で写真を撮ったのは初めてです。
 # これから南極に行かれる方は十分なフィルム等の用意を忘れずに。本当に撮りたくなります。
 # ちなみに、デジカメは1GBのメモリを私は持って行きました。
 # 寒さの為に電池がすぐにヘタリます。予備のバッテリーは必ず必要です。
    デジカメの方は特にオプションで買ってでも予備バッテリーと充電器をお持ちください。
 # ズームも欲しいがワイドなレンズも欲しいです。あと、晴れると絞りが非常にシビアです。
 # 手袋をしたままやボートの上などで撮影する事もあるかと思いますので、肩掛けや伸びる
    ストラップ、もしくは首から下げるバンドなど、カメラを海に落下させない物があるといいです。

それでは、写真集を公開いたします。
ほんの一部になりますがご覧下さい。

写真集はこちらへ


旅行記

旅行記は作成中です・・・あしからず。


客層

この阪急交通社のツアー参加客:23人

(内訳:東京発コース7人、大阪発コース10人、名古屋発コース3人、福岡発コース3人)

このM/Vディスカバリー号の南極クルーズツアー全体の参加客:全世界で475人

(国籍:アメリカ55%、イギリス10%、日本6.5%、他ドイツ、台湾、カナダ、ニュージーランド
 オランダ、アルゼンチン、オーストラリア、イタリア、ノルウェー、ポーランドが少々)

日本から参加した客の年齢層としては平均すると60歳を超えると思われます。ほとんどが
定年を迎えた後の”第2の人生”を送っている人達ではないかと思います。若い人となると
全くいず、ましてや20代となると私以外にはいないという感じでかなりういていました。
船全体で見ても日本以外の人もリタイヤ組がほとんどで年齢層は変わらないという感じ。
船の中で若手を見かけるとすると添乗員と船内ショーに出演しているダンサーくらい。
また、これも特徴的ですが、金額が高いこともあり比較的富裕層の方々が多いと思われます。
会社経営をしている(していた)人やその配偶者、また、不動産を所有しているなどなど・・・。
ちなみにこのツアーに参加した人の1/3がさらに50万円払ってビジネスクラスでした (^^;;


このコースの評価

このコースに参加してみての個人的な評価を書いておきます。あくまでも私が個人的に感じた
評価であることを予めご理解下さい。今後、これらのコースに参加を検討されている方の参考に
なればと思います。なお、真評価のため、旅行会社に提出したアンケートより厳しくなっています。

日程の組み方: ○

日程的には余裕があっていいと思う。ブエノスアイレスで前泊・後泊もありいい.。(もともとは飛行機と
船のスケジュール上、仕方なく前泊・後泊している感じはするが。遅延のリスクを考えると仕方がない)

地上観光: △

2日目のブエノスアイレス市内観光は、飛行機に30時間近く乗った後にそのまま観光に連れて
行かれるのでかなりしんどい。時差ぼけも相まって眠くて仕方がなかった。まだ、この時間では
ホテルに入れないのは分かるが、本当はゆっくり休ませて欲しい。私の場合、ブエノスアイレスには
来たことがなかったので別によかったが、すでに来たことがある人が結構いて、もう行った事がある所
ばかり眠い中まわらされて本当に辛いだけのようだった。希望制とか12日目にまわすとか出来るといい。
12日目は最後のお土産の買い物をしたいんだけどね・・・本当は。ただ、このツアーは高価なだけあって、
無駄に免税店を回らされたりする事は一切なく、買い物も自由散策の中でご自由にという感じで非常に
良かった。

南極上陸: ×

南極に上陸できたのが2回(1回1時間)だけだった。南極エリアに4日間ほどいたのに、上陸がたった
2回は少なすぎるだろ!誰もが結構、上陸するのを期待して行っているのにたった2回はかなり期待
はずれだった。次に南極に行くとするとこのクルーズツアーには私は乗らないだろう。

世界一美しいと言われる?ルメール海峡にも行ったが、海峡に差し掛かる直前まできて
「この船は砕氷船じゃないのでこれ以上行きません」だって。

確かに英語版のこのクルーズ会社のパンフレットを見ると「気象条件によっては変更あり」
「上陸は少なくとも2回」と回数までちゃんと書いてあるので、文句は言えないのだが・・・。

クルーズ船: ◎〜○

設備的には問題がないが、超大型豪華客船とまではいかない感じ。表面上は改装しているので綺麗
だが、船自身は決して新しくはない。ただ、インターネットシステムやデジタルクルーズカードシステム、
南極でも部屋からダイレクトに繋がる衛星電話システムなどの付帯設備は比較的よい。

 写真:インターネットコーナー

クルーズ中のエンターテイメントは、まあまあという感じ。毎日ライブショーやオーケストラの演奏、ピアノ
演奏などがあり飽きさせない。ただ、音響設備も照明設備も貧素なもので、そういった面での演出は
物足りない。また、クルーズではよくあるフォーマルナイトはこの船でもあり、キャプテンのウェルカム
カクテルパーティーとかが正装であったりする。ただでさえ荷物が多いのにスーツ一式も持っていかない
といけない。

食事は基本的にはずっとコース料理で、明らかに食べ過ぎます。色々とメニュー的には凝っていて
チョイスできるが、決して美味しいかというと、見た目はいいけど・・・という感じではあった。でも
デザートは最高だった。基本的に食事はいくつでも食べ放題です。また、夕食時のハウスワインと
オレンジジュースは何と!何杯でも無料でした。最近のクルーズでは珍しいと思います。

日本人向けのサービスとしては、クルーズ会社及び日本の代理店がこのディスカバリー号の南極
クルーズを日本のマーケットにもっと売り込みたいようで、営業戦略もあり?我々のツアー客に対
しては、かなり充実していた。

日本人スタッフの派遣
阪急交通社の添乗員の2人の他に、日本のクルーズ会社の代理店から通訳兼案内として日本人
スタッフが1人派遣されており、クルーズに同乗していた。結局、船中では3人も案内をしてくれる
日本人がいたことになる。
日本人デスクの設置
その日本人スタッフに相談できるほか、日本語による船内案内やクルーズ情報、航路図などが
用意されていた。
日本風の料理の用意
メインレストランでは、朝食と昼食時の何回か日本風の料理(寿司や味噌汁、豆腐や醤油、
ごはんなど)が用意されていた。通常の食事とは別にバイキング方式で好きな日本風料理を
食べる事ができた。

写真: 用意された日本風の料理
日本語でのアナウンス
船内放送は全て英語で行われるが、英語のアナウンスに続き、日本人に不必要なもの以外
全て日本語でもアナウンスがあった(上述の日本人スタッフによるもの)。
日本語への同時通訳
我々にはワイヤレスヘッドホンシステムが配布され、一部の説明会やレクチャー等はそのヘッド
ホンを通じて日本語の同時通訳されていた。また、デッキ(甲板)から景色や動物などが見える
ような時も、そのヘッドホンシステムにより日本語での解説があった。

 写真: 配布されたヘッドホン
日本語の船内新聞の配布
通常、船内の情報や明日の行動予定などは全て英語の情報紙で毎日、部屋に配布される
のですが、それを日本語に翻訳されたものが別途、配布された。
日本人のみの説明会や避難訓練
通常の英語による説明や避難訓練とは全く別の日や別の時間に、日本語での説明会や避難
訓練が行われた。通常、我々はそちらに参加し、全体のへの参加は免除された。
日本語での工芸教室
船内ではペンギンのブローチを作る工芸教室が行われているんですが、それも普通は英語での
教室になるので良く分からないのですが、別途、我々向けだけに日本語への通訳付での教室が
開催された。
日本人だけのブリッジ(操舵室)の見学
テロ以降、最近は滅多に見せてもらえなくなった操舵室ですが、我々日本人ツアー客にだけ
見学会として特別に見せてくれた。大型客船の航行中の見学は今となっては貴重。
日本人だけに厨房の見学
これも我々のツアー客だけに、レストランの厨房の見学ツアーがあった。

これらはかなり特別なサービスだと思います。毎回あるかどうかは分かりませんのであしからず。
ちょっとやりすぎ?ってくらいな感じです(笑)

飛行機: △

ヴァリグブラジル航空はなしでしょう・・・。個人的にはスターアライアンスなので良かったんですが。
機体、サービス、食事のどれを取ってもヴァリグを選択するのはどうかと思います。このツアーの場合
最初からヴァリグが指定されていました。まぁ、ちょっと安いのかな。バゲージは30kgまでOKなので
よしとするか。

ただ、よ〜く考えるとこんな落ちがあります。我々はブエノスアイレスに行きたいわけで、ヴァリグで
行くとロサンゼルス、サンパウロの2回も飛行機を降りないといけない。他のツアーやコースのように
アメリカ系航空会社(AAやACなど)を選択すればアメリカで1回乗り換えるだけでブエノスアイレス
までいける。そう、我々にとってブラジルのサンパウロに寄る必要は全くないという感じである。

ホテル: ◎

シェラトン・ブエノスアイレスに宿泊したが、設備、ロケーションのどれを取っても問題ないと思います。
フロリダ通りにも地下鉄の駅にも近く徒歩圏内です。朝食はちょっと寂しくて、あんまり美味しくなかった。

価格: ○

一般的に見て、決して安い額ではないが、ベースとなるクルーズ料金を考えると、添乗員付きのフル
パッケージツアーとしては妥当な額じゃないかな。一人部屋追加料金がどうにも高いとは思うが。
ま、でも、総額100万円は高いよね、やっぱり。

添乗員: ○

今回の添乗員はなぜか23人のツアーに2人もついていた。まぁ、多い分には文句は言いませんが
・・・。一人が大きな船酔いとかになってしまっても何とかなるし、いいかな。今回のツアーは大阪の
阪急交通社が主催したもので、大阪以外に福岡発、名古屋発、東京発でも募集されていて、成田で
一度集合して23人の団体にして出発する感じだった。大阪発で40代のおばちゃん添乗員が出発し
成田でもう一人の20代後半の添乗員が合流という感じだった。
添乗の感じとしては、お世話され過ぎず、お世話し足りずいい感じだったと思います。よく、添乗員付き
のツアーである何でもかんでも団体でまとめられて自由が利かないような状況を心配していましたが、
そういう事は全くありませんでした。

総合評価:○

まぁ、楽に南極に行けるという事を考えると、このツアーはありだと思います。ただ、目的の南極上陸が
あまりにもお粗末な限りだったので、それを重視するならもうちょっと小型船で行くのをお勧めします。
同じ日程でも私が調べている限り、他の船では倍以上の上陸の機会があったりするようです。また、
豪華客船を狙いでしたら、日本発のツアーとなるとこのM/Vディスカバリー号よりマルコポーロ号で行く
ツアーのほうが圧倒的に有名です。私もマルコポーロ号を調べていましたが、日程上あわなかった
ので、このツアーを選んだという感じです。


これから南極に行かれる方へのアドバイス

現在作成中です・・・が、持ち物だけは先行して。

防寒着
大型船で行くツアーの場合、マルコポーロ号でもディスカバリー号でもパルカと呼ばれている
防寒着がツアー代金に含まれており、船内で配布されるので、もって行く必要はない。ただ、
小型船などの場合はない時もあるので要確認。ないと外では凍えます。
また、配布される場合でもウシュアイアの街や周辺の国立公園へ見学に行かれる方は、
日本で出発時に来ていた防寒着をそのままもって行くのお勧めします。ウシュアイアの街の
夜は結構寒いです。出発以後しか防寒着が配布されない場合もあります。
夏服
南極に行く途中でブエノスアイレスに寄られる人は持っていったほうがいいです。ブエノス
アイレスはおもいっきり夏で、日中は30度近くある時もあります。日本や南極の服装では
暑すぎます。また、日本の真冬から到着するといきなり真夏になるので、脱げる服を着て
いき、中には夏でも耐えられる服を着ているのをお勧めします。ズボンも厚すぎないもので。
その他、服装関係
配布される防寒着の中は日本の真冬くらいの着こみ方で十分です。セーターくらいかな。
あまり着すぎると日が照ると暑いです。また、小型船への乗船待ちを船の中でしている時も
船内は暖房が効いているので暑くて仕方がないです。南極といってもそれくらいです。
ただ、耳と頭と首、そして足は非常に寒いので耳あてや耳あて付帽子、マフラー、靴下の
重ね履き用は必携です。あと、長靴ですが、必ず必要です。このツアーの場合は長靴も
ついていて(我々日本人ツアーだけだったので、旅行会社か代理店の特別手配だと思う)
船内で配布されたのですが、そうでない場合はかさばりますが持って行ってください。
若干、水につかったり、またペンギンの糞がいっぱいで踏みまくりです。足場はよくないです。
あと、手袋も防水防寒タイプのグローブが必要です。スキー・スノボ用でぴたっりです。
ズボンも防水タイプが必要です。厚めのズボンにレインズボン、あるいはスキー・スノボ用の
ズボンでもいいかと思います。
お金
船内の通貨は全てUSドルでした。また、クルーズ船ではよくある後払い方式で、船内での
支払いは飲み物であろうがブティックの買い物であろうが、全て部屋の料金につけられます
(カジノだけは現金です・・・)。最終日の下船時に清算しますが、現金、T/C、カード(ただし
JCBは駄目)の何でもOKでした。ただし、カード以外の人は予めデポジットが必要です。
またチップも全てまとめてUS60ドル、最初から部屋の料金につけられており、自動的に
この額を払う事になります。
その他、ブエノスアイレスやウシュアイアはアルゼンチンになるので、通貨はアルゼンチン
ペソ(これが紛らわしいことに「$」と表記する)である。US1ドル=3ペソくらいであるが、
たいていの商店やキオスク、スーパーなのでUSドルの紙幣がそのまま使える(ただし、
おつりはペソで戻ってきます・・・)ので便利である。ただ、チップ等々を考えると若干の
ペソは持っていたほうが便利である。上述のようにおつりでもらうか、両替やATM(Plusも
Cirrusもいっぱいあります)で下ろすこともできます。ただ、このアルゼンチンペソ、海外
では非常に値打ちがなく、アルゼンチンを出ると両替できない事が多いです。サンパウロ
のグアルーリョス空港で昔両替しようとしたことがありましたが、1箇所だけかろうじて
あったものの非常にレートも悪く最悪でした。
カメラ
写真集のコーナーに記述してあります
着替え
2週間以上になるので、どれくらい持っていくかですが、人によるかと思います。私の場合
1週間分くらいと海外出張時に持っていく用の洗濯セットを持って行き、船室で1度洗濯を
しました。船内は比較的乾燥しているので、日光に当たりはしませんが、すぐに乾きました。
また、お金に糸目をつけない方は、ランドリーサービスが船内でもあったので、それを利用
すればいいかと思います。
スーツケース
2週間の旅になるので、どれくらいが適当かというと、大型サイズくらい(72cmサイズ?)
です。特大サイズはちょっと大きすぎるかと思います。今回参加している人も大半がその
サイズでした。ただ、帰りに荷物が増えて入りきれなくなった人も多くいたので悩む所では
あります。船内で配られた防寒着や長靴を持ち帰ろうとする人はその分のスキマを出発時
から空けて置く必要があります。最終的にスーツケースの大きさは利用する航空会社の
許容手荷物の量で決めるといいでしょう。スーツケースが大きくなればその分、荷物も入り
ますが、ケース自身も重くなるし、入るだけにどんどん入れてどんどん重くなります。ちなみに
今回、私の荷物はスーツケース1つで重量は30Kgに最終的にはなりました。国際線は
ヴァリグだったので30kgは追加料金なしでOK、アルゼンチン国内線は行きも帰りも
チャーター便だったので特に問題なく行けました。厳しい航空会社の場合、国際線エコノミー
クラスは20kg、アルゼンチン国内線は15kgという場合もありますのでご注意ください。
超過手荷物の料金は意外に高額です。
目覚まし時計
今回乗った船の船室には時計が一切着いていませんでした。食事も上陸も全て時間で
決められている部分もありますので、目覚まし時計は必須です。腕時計も含め、時計は
2つ以上持っていくのをお勧めします。
荷物準備は・・
早めにお始め下さい。私の場合、直前まで仕事で忙しかった為、出発前日に準備を
始めたのですが、無い物や欲しいものがいっぱい出てきて大変でした。2週間の
長期旅行、また、普通の旅行地と違って欲しくなっても近くのデパートやスーパーで
購入できない事を考えると、ちょっと慎重に準備を始めてもいいかと思います。
出発ぎりぎりまで荷造りしていて、最後に鞄を閉めたらかなり重くなっていて、駅まで
時間がかかり、あやうく電車に乗り遅れる所でした。

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